ダニ:家に大量に住みつき、アレルギーも引き起こす
昔の住宅は、隙間風が多く家の中の冷暖房も不十分だったことから、ダニも繁殖しずらい面がありました。ところが近年、住宅の建築技術が進歩したことから隙間風がほとんどなくなってしまい、その上冷暖房も完備されておりダニにとっても繁殖しやすい環境となっています。
そういう意味では、快適な暮らしの弊害がダニの繁殖といえるのかもしれませんね。ここでは、そんなダニの生態や対策方法についてご紹介いたします。
内容
ダニの生態・種類
ダニの生態
ダニは、クモやサソリのような節足動物で小さくて目立たないということもあって、布団の中だけでなくペットなどにもよく寄生しています。また、人やペット・ネズミなどの血液を吸うようなタイプとそうでないタイプとがあります。
ダニは、虫眼鏡や顕微鏡で見ないと気が付かないような小さな害虫ですが、布団の中には何百何千というダニが潜んでいるといいます。ダニがもっと大きければ見過ごすということはないのですが、小さいというのが最大のネックといえます。
ダニの種類
ダニは、地球上には少なくとも2万種以上が生息しているといいます。ただし、日本の一般家庭に生息しているダニともなるとわずか15種類程になります。どんなダニがいるのかといえば、ヒョウダニ・イエダニ・コナダニ・ツメダニ・マダニなどです。
中でも布団や絨毯などに潜んでいるダニは、ヒョウダニと呼ばれるダニになります。ダニアレルギーの症状もこのダニの死骸や糞などが原因とされています。
またツメダニは、ヒョウダニやコナダニを捕まえて、その体液を吸って生きているダニになります。そしてイエダニは、主にネズミに寄生をしながら吸血をしているダニです。
ダニがもたらす被害
ダニアレルギー
ダニの中でもヒョウダニは、室内の家具の隙間などのチリやゴミの中、あるいは布団や畳の中に生息しています。とくにダニアレルギーは、このヒョウダニの死骸や糞が鼻から入って気管にまで至ることで発症するといいます。
しかも、ダニアレルギーが発症しやすい人というのは、ダニが持つ原因物質に対して免疫反応が過剰に働くことが原因であるといいます。
また小さな子供さんの場合には、アトピー性皮膚炎や喘息・風邪の症状になりやすいといいます。
イエダニとツメダニは人を刺す
室内に生息しているダニの中でもイエダニとツメダニは、人の柔らかい皮膚を刺しながら血液を吸う習性があります。とくに、皮膚の中でも腕の内側やわき腹・太もも・下腹部などは被害に遭いやすいといいます。
こうしたダニに刺された部分は、蚊に刺された時のような一時的な症状とは違って痒みや痛みが何日も続きます。ちなみに屋外に生息しているマダニの場合には、発熱や嘔吐・下痢などさらに酷い症状になるといわれています。
ダニの予防や駆除の方法
ダニの駆除や繁殖を予防する
ダニに刺されるのを予防するには、すでに室内に生息しているダニの繁殖を防ぐことが大切です。そのためには、バルサンなどのダニ駆除商品を使ったり、天気のよい日などには家の中の換気や除湿を念入りに行うことが大切です。
またダニがよく生息しているような布団やソファー・クッションなどは、念入りに掃除機をかけたり洗濯をすることも大切です。そしてイエダニの場合には、人よりもネズミやペットに寄生することがよくあるので、ネズミの駆除やペットを清潔にしておくこともダニ予防に繋がります。
ダニに刺された時の対処方法
ダニに刺されるとかゆみや痛みが長引くのが厄介な点といえます。また白っぽい肌の女性の場合には、ダニに刺された跡がいつまでも残ってしまうというケースもあります。それから、子どもさんがダニに刺された場合などには、ついつい爪をたてて痒い部分を何度も引っかいてしまいます。
もちろんそんなことをしていると、引っかいたことが原因となって炎症を起こしたり、細菌による感染症にもなり兼ねません。そうしたことからもダニに刺されたら、すぐに医師に診察してもらって抗生物質が配合されたステロイド外用薬を処方してもらうのがベストです。
ダニは非常に小さく目に付きにくいという点で、最も見落としやすい害虫といえます。
今回ご紹介したようなダニの生態や対策方法などを参考にしながら、今後ダニ対策に力を入れてみてはいかがでしょうか。
ダニと一緒に、シラミも退治したい方へ