蚊:血を吸う害虫について

夏の季節といえば、花火大会に出かけたりバーベキューや魚釣り・海水浴など楽しい行事が目白押しです。

ところが、楽しいことばかりではありません。夏の季節の定番の害虫といえば蚊です。
蚊に刺されると痒くてしかたありません!
寝ている時の蚊の音も、うるさいですよね〜。

ここでは、そんな夏の定番ともいえる蚊の種類や特性などについて詳しくご紹介いたします。

日本の蚊と世界の蚊について

日本の蚊の種類

日本には、100種類以上にも及ぶ蚊がいるといわれています。ただし、人を刺すお馴染みの蚊ともなると、その内のわずか4種類程度の蚊に限定されてしまいます。

それはヒトスジシマカとアカイエカ、それにヤブカとチカイエカという名称の蚊になります。

例えば、蚊を叩いて殺した際お腹が白と黒の縞模様になっていれば、それはヒトスジシマカという蚊になります。
一方、アカイエカは赤みがかった色をしています。

また、森林や墓地などで刺される蚊はヤブカです。ただしヤブカの場合さらに厳密にいえば、ヤマトヤブカやオオクロヤブカなど何種類かのヤブカに分類されます。
チカイエカは、田舎よりも都会に生息する蚊になります。

世界の蚊の種類

日本に生息している蚊は100種類程度ですが、世界に目を向けてみるとその数は何と3000種類以上にも及ぶといわれています。

とくに、東南アジアや中東・南米・アフリカなど自然豊かな国に旅行をされる際には、日本に生息していないような蚊に刺されて感染症にかかるという恐れがあります。

ちなみに蚊に刺されて発症する感染症といえば、日本脳炎・ウエストナイル熱・マラリア・デング熱などが挙げられます。

森林や草むら・墓地などに行く際には、蚊に刺されないように虫よけスプレーを使ったり、肌を露出しないような服装を心掛けることが大切です。

蚊取り線香以外の効果的な蚊対策

昔は蚊取り線香、今は電子蚊取り器

今でもオーソドックスな蚊取り線香を焚いているという方もいらっしゃるかもしれませんが、何といっても便利なのが電子蚊取り器です。

ちなみに蚊取り線香の場合、ピレスロイド系の薬剤が蚊取り線香には塗布してあり、それらの薬剤が熱で蒸発することによって蚊を退治してくれるような仕組みになっています。

一方、電子蚊取り器の場合には、ピレスロイド系の液体そのものを熱で蒸発させることで蚊を退治してくれるような仕組みです。
もちろんその他にも、蚊の嫌いな波長の音波を出すことによって、蚊を寄せ付けないという仕組みの電子蚊取り器もあります。

バーベキューなど屋外でお勧めの蚊対策

蚊がブンブンと飛び回る夏の季節になると、花火大会やバーベキューなど屋外で楽しい時間を過ごすという方も多いかと思います。そんな時には、電子蚊取り器などは何の役にも立ちません。

でも心配ご無用です。近頃では、科学技術も随分と進んでいるので屋外でも蚊対策が十分可能なのです。

それではどんな商品がお勧めなのかと申しますと、草むらや地面にスプレーするだけで蚊がいなくなるという商品で、フマキラーのヤブ蚊バリアや蚊がいなくなるスプレーなどです。

あるいは、腕や足など皮膚が露出する部分に事前にスプレーしておくスキンべープの虫よけスプレーも大変人気があります。

蚊の吸血のメカニズムや特性

蚊の針は全部で6本

蚊が人間の血を吸い上げる時の針は、全部で6本あるといわれています。一見、1本のようにも見えますが、皮膚を切り裂く針と血を吸い上げる針、さらには唾液を流し込みながら血が固まらないようにする針など、それぞれの針には役割分担があるのです。

おまけに、蚊が必要とするのは血液の中に含まれているタンパク質です。従って、それ以外の不要な水分は全部お尻から排出できるようになっているのです。

こうした蚊のような虫でさえも、体内でタンパク質と水分に分離できるという精巧なメカニズムには驚かされます。

蚊を全滅させると生態系にも影響があるのか?

蚊は、マラリアや日本脳炎・デング熱などの病気を媒介する恐ろしい害虫です。
ちなみに全世界では、毎年5億人もの人がマラリアに感染して100万人もの人が命を落としているといいます。
そのマラリアの感染源は蚊なのです。

そういう意味では、蚊は百害あって一利なしといえるのかもしれませんね。ただし、蚊はクモやトカゲ・カエルなどにとっては重要な食糧源となっています。

そのため、この世から蚊が全滅してしまうようなことにもなれば、食物連鎖や生態系の観点から見れば大きく影響を及ぼすことが想定されます。

 

楽しい夏の季節には、やはり蚊対策は欠かせないですね。今回ご紹介したような内容を参考にして、十分な蚊対策を行ってほしいものです。

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